こんにちは。仲人のマツケンです。私自身、うつ病を患いながら婚活を行い、見事結婚できましたが、一般的に障がいをお持ちの方や持病のある方の婚活はやはり大変です。
そこで、今回から数回にわたり、障害(障がい)(※)をお持ちの人や持病のある方の婚活について自分なりの提案をしていきたいと思います。
人は、どれくらいのハンディがあっても、結婚する権利があります。しかし、それと婚活で成功できるかどうかは別の話です。
普通の人(健常者)以上に相当な戦略を持って行わないと、それは大変厳しいことになります。婚活をしている人(病気や障がい関係なく)は、婚活をしてもみなさんが結婚までたどり着くわけではありません。
私自身の経験を踏まえて、この問題を考えていきたいと思っています。
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障害(障がい)を持つ人はどのくらい結婚できる?
障害(障がい)を持った人の結婚率について、詳細なものや公的な統計はありません。「生涯独身率」が男性23%、女性14%というデータがありますが、
逆に考えると、男性77%、女性86%は結婚できるということです。
一方で、障害(障がい)を持つ人の結婚率については、
「平成25年度 障害者白書」によると
配偶者がいない人の割合は
身体障がい者:約35%
知的障がい者:約97%
精神障がい者:約64%
というデータがあります。
もちろん「だれでも結婚すべき」という価値観は問題ですし、また、完全介護が必要で結婚どころではない人もいます。結婚後、事故や病気で障がいを抱えた人もいますので、「婚活」をして結婚相手を探すとなると、上記の数字よりもはるかに結婚は難しくなります。
繰り返しますが、「婚活」をしても、健常者でも(婚活で)相手が必ず見つかって結婚できるわけだはありません。
結婚前に障害(障がい)や重い病気を抱えていると、結婚について大きな壁があるのは事実です。
「結婚どころではない」「結婚したくない」人の事情も考えて、当結婚相談所では「結婚したい」という思いがあり、婚活ができるくらいの行動力と意思がある人をサポートします。
障害(障がい)についても
①身体障害(障がい)
②知的障害(障がい)
③精神障害(障がい)
がありますが、婚活に特化すると、特に難しいのが知的障害(障がい)と精神障害(障がい)の結婚だと言われています。
一般的な健常者の婚活での結婚率よりも低く、超ハードミッションです。
私はうつ病で闘病していたので、精神障害(障がい)の結婚が色々難しいのはなぜか、体験的にお話しできます。これは精神疾患独特の事情があります(私もよくわかります)。
日常生活以上に働くことが精神障害(障がい)の場合難しいのです。
身体障害(障がい)(車いす、目や耳が不自由当)ならば、バリアフリーの職場であれば働くことができますし、出世することも可能です(現に経営者、管理者の身体障害(障がい)者は多いです)。
知的障害(障がい)の場合、周囲のサポートと理解があれば働いたり社会生活を送ったりできます。低賃金になりますが、年金と組みあわせれば、周囲のサポートさえ取り付ければ、何とかなる部分もあります。
一方、精神障害(障がい)の場合、言い換えれば、うつ病や躁うつ病、統合失調症、パニック障害(障がい)なのですが、この人たちの就業率はとても低い(約20%)のです。
私もそうでしたが、精神障害(障がい)があると、朝起きられない、ベッドから出られない、外出ができない、「もう無理!」となって働くどころではありません。
働けない人、稼げない人、毎日起きて出勤できない人が結婚生活を送ることは非常に難しく、また、婚活の時点で症状が出ると、約束をキャンセルせざるを得ないケースも考えられます。悪意があるのではなく、病気の症状で何もできなくなってしまうのです。
婚活には大きなエネルギーが必要ですが、ベッドから出れない人が婚活をするのは無理ですし、いきなりそういう症状が出るかもしれません。そういう人と会う、付き合うリスクは、どうしてもあり、そこから敬遠されてしまいます。
男性の場合、働けない人(安定した収入がない人)は、結婚相談所で婚活するのは一般的に至難の業です。
婚活で結婚するのが難しい理由
障害(障がい)や持病があっても、日常生活や職場で知り合い、恋愛結婚をした、そのようなご夫婦はたくさんいます。重い障害(障がい)に人と健常者のカップルの恋愛結婚も珍しくありません。
しかし、「私も結婚できるはず、きっと」と自信を持ったり、過信すたりするのはダメです。繰り返しますが、健康上問題がない人、健常者であっても全員が婚活で結婚に至るわけではありません。
(1)異性とのコミュニケーション能力(恋愛結婚できる能力)
(2)日常生活を問題なく過ごして、収入があり、生活、家計を維持する能力(特に男性)(婚活できる能力)
は違います。
「どうしてこの人は結婚できないんだろう?」という人は(1)に問題があるケースが多いですが、病気や障害(障がい)があるとさらに(2)のチェックポイントが加わってしまいます。
「婚活」で結婚相手を見つける場合、障害(障がい)者や持病のある方は(1)+(2)の能力を証明しないといけません。(1)があり、恋愛結婚できればいいのですが、そういう人ばかりではないですよね(無論私も(1)がなかったわけです)。
なぜ「婚活」の場合大変なのでしょう?
婚活の場合、相手と日常的に接するわけではなく、出会いも第三者によって作られたものです。
「年収」「職業」「容姿」「学歴」「年齢」などで相手を吟味してしまう傾向にあります。数字が出ているのですから、それを無視しろというのも酷ですし、結局「好き」からではなく、「条件」から選んでいくようになります。
言うまでもなく病気や障害(障がい)がプラス要素に働くことはありません。
見た目では分からない病気や障害(障がい)であっても、それを知ってしまうと、まだ好意がないので、「お断り」にする人が多いです。
だから、当結婚相談所では、最初から病気や障害(障がい)をプロフィールに載せて、それでも会ってくれる人をフィルタにかけます。ハンディを知ってなお会ってくれる人ですから、その後の交際に進む可能性が高くなります。
婚活をしている当人同士は良くても、社会的な偏見も消えてはいません。「○○という病気は家系だから」「精神疾患は遺伝する」、そう相手の家族や申し込まれた人が思っていると、当然ながらお断りになります。
「愛があれば」と思う人もいますが、婚活は最初からは愛がないので、そういう情報を見ただけで拒絶してしまう人がいるのも無理はありません(相手にも断る権利があるわけで責められません)。
精神障害(障がい)は身体障がいや知的障がい以上に大変?
特に普通の人に理解しづらいのが精神障害(障がい)、精神疾患になります。精神障害(障がい)の場合、全人格的否定、「この人はヤバい人?」という偏見を持つ人もいます。
車いすの人に対して「この人危険だ」と思う人はまずいませんが、精神疾患の人に対しては、「いきなり襲い掛かってくるのでは?」というイメージを持つ人も少なからずいるでしょう。
また、本当に精神疾患が重い人(起きられない、寝たきり、自分で動けない)と生活はできませんし、結婚するメリットもありません(結婚後病んだ場合は、そうではないでしょうが)。
ある日、いきなり会社に行けなくなる人、何もできなくなる人に婚活をして結婚する必要がどこまであるのでしょう?
一方で、「精神疾患の人同士が結婚して助け合う」のがいいという意見もあります。障害(障がい)があっても足りないところを二人で補うことは、まさに結婚して夫婦になる意義でもあります。
逆に二人とも病んで「共倒れ」になってしまうリスクもあります。障害(障がい)が固定されている身体障害(障がい)(車いすなど)や知的障害(障がい)と違い、精神障害(障がい)は目に見えず、ある日悪化するかもしれません。
それでも、当結婚相談所では精神障害(障がい)を含めて、障害(障がい)や病気を抱えている方々が結婚する意味、意義、メリットは絶対にあると考え、お手伝いさせていただきます。
私も結婚して、症状は安定し、こうやって難しい仲人という仕事ができるようになりました(もちろん不調の日もあります)。また、白髪が多かった髪も黒く戻りました。精神的な充足感は健康にもよさそうです。
病気や障害(障がい)を打ち明けることは難しい
結婚相談所に限らず、どういう婚活であっても、ある段階でご自身の病気や障害(障がい)についてカミングアウトしなければいけません。
外見ではわからなくても「実は・・・」という人もいます。
婚活サイトや婚活パーティーならば、ぱっと見わからなければ、伏せて活動することもできます。
しかし、黙っていても必ずバレてしまいます。保険に入れない、定期的に通院する、手帳を見られる、黙っていることはできないですよね(障害者控除を受けている場合、課税証明を取られれば一発でわかります)。
一方で、最初に自分のハンディを打ち明けたら、カップリングしないのでは?、というジレンマもあります。
当然、事前に病気や障害(障がい)を伝えることで「フィルタ」「色眼鏡」がかかってしまう人もいます。結果として婚活として成立しないかもしれないですよね。
好ましいのは自由恋愛で「この人が大好き!支えたい!」となればいいのですが、それだけのコミュニケーション能力がある人は婚活のお世話にならない人です(そういう障害(障がい)者もいます)。
いろいろなリスクを比較検討して、当相談所では
『最初から全てさらけ出してそれでもいい人を探す』いう方法をお勧めしています。(そうでなくてもOKです)
どこまでクローズにするのかは、仲人と相談になりますが、ある程度交際が進んだ段階で、病気や障害(障がい)を打ち明けてお断りになると、大きなショックで、またやり直しになります。
しかし、婚活サイトや婚活パーティーならば、恋愛感情を持ってから打ち明ける方がいいかもしれません。結婚相談所の特性上、こういうやり方にしました。
そして私も、最初からうつ病であることをオープンにして、それでもいい人と結婚しました。これが一番可能性が高いと考えます。
黙っていると離婚原因になるかもしれません
病気や障害(障がい)を伏せて結婚した場合、結婚後それがばれると離婚原因として認められることがあります(隠した方が悪いので慰謝料を払うのは障害(障がい)者側です)。
民法で定められた離婚事由(離婚できる原因)はこれらになります
・不貞行為(不倫)があった場合
・配偶者から、悪意の遺棄を受けた場合
・配偶者の生死が、3年以上明らかでない場合
・配偶者が、強度の精神病にかかり、回復の見込みがない場合
・その他、婚姻を継続しがたい重大な事由がある場合
「強度の精神病・・・」は結婚後にそうなったケースで、最初からそのような重篤な人はそもそも婚活ができません。
問題は5番目の「婚姻を継続しがたい重大な事由」になります。相手は「あなたは、大事なこと、重要なことを黙っていた、隠していた、離婚だ!」と訴えることができます。
結婚して愛があれば乗り越えられる、ごもっともですが、愛がない場合もあります。困りました・・・。
婚活の前提条件をクリアできない?
病気や障害(障がい)があると、体調面の不安やリスクだけではなく、婚活の前提条件となる職業と収入で引っかかるかもしれません。
特に男性の場合、IBJでも「定職にあり一定の安定した収入がある人」(年金だけ、生活保護も可)という入会条件があります。男性の場合、どういう人でも収入証明を出さないといけないルールとなっています。
女性:アルバイト 年収100万円
の場合、(健康な人でも)結婚できますが(ただし容姿がいい、若いなどの付帯条件があり)
男性:アルバイト 年収100万円
ではおそらく相当苦戦します。男性を養っていこう(専業主婦の逆)という考えを持つ女性は、非常に少数派です(「上方婚」「下方婚」という日本の社会の問題でもあります)。
超低収入+病気、障害(障がい)
これは相当大変だということがわかります。
「稼げない男性は結婚すべきではない」「結婚できないのは自己責任」ということでは絶対になくて、むしろ支え合う結婚をすべきなのですが、今の「婚活市場」では収入が低い男性の市場価値はとても低いのです。婚活に参入すらできないかもしれません。
働いていて、プラス障害(障がい)年金を受給していればそれだけ収入は上乗せできますが(IBJでも年金を「安定した収入」に計算できます)、男性の場合、年金オンリーではOKする女性はどれだけいるでしょうか?やはり少ないでしょう。
一方、女性の場合は年金があれば、パート収入みたいなものでありがたい、「専業主婦(働かない)でいいよ」という男性はいます。
男性→(病気や障害(障がい)を持った)女性
はそこそこありますが
女性→(病気や障害(障がい)を持った)男性
はとても少ないです。
病気や障害(障がい)がある男性は、同じようにハンディがある女性でも構わない、という人はいますが、逆に病気や障害(障がい)がある女性は、自分が弱い立場なので、それを支えてくれる「強い」男性、言い換えると、ハイスペックな男性(大企業、公務員などで心身健康な人)を求めがちです。
ここで需要と供給が不釣り合いになります。ハイスペ男性(健康な高収入男性)は、わざわざ病気や障害(障がい)を持つ女性を婚活で選ぶ積極的な理由があまりないのです。
日常で出会い、恋愛関係になればそういうケースも多々ありますが、「婚活」は条件から入るので、積極的に「弱い」人を選ぶ人は珍しいのです(中にはいます)。
あり:病気や障害(障がい)の男性→病気や障害(障がい)の女性
稀:病気や障害(障がい)の女性→病気や障害(障がい)の男性
あり:健康な男性→病気や障害(障がい)の女性
稀:健康な女性→病気や障害(障がい)の男性
女性にとってありがたい「健康な男性→病気や障害(障がい)」の男性は、ひょっとすると「婚活市場」で相手にされない感じ、言い換えると(年収はあっても)モテない(ダサい、コミュニケーション能力がない、太っている、薄毛等)感じの人かもしれません。
それでも大丈夫ですか?
このような課題を、当結婚相談所では双方がwin-winになるよう、仲人の力によって解決していきます。
自由競争、市場原理だけに任せていると、こうなるわけで、それを結婚相談所の力で少しでも改善して、成婚、結婚につなげていきます。私も、奇跡的に結婚できました。しかし、ある程度戦略があればその可能性を上げることができます。
そのお手伝いを「結婚相談NPO ブライダルサポーター」がさせていただきます!私も自分の経験をみなさまに還元できるよう研鑽を積んでまいります。
是非とも一度相談ください。何もしなければ可能性はゼロ、しかし行動した時点でゼロではなくなります!
あきらめないで希望は捨てないでください。まず一度お問い合わせしてください。
※「マツケンのブログを見た」と「お問い合わせ内容」に付記してください。
ハンディを持った人の婚活についての現状 入門編 まとめ
- ハンディがある人の結婚率は健康な人の半分以下
- 恋愛結婚ができないと非常に苦労する
- 特に精神疾患の人は社会的な偏見も依然としてある
- どんな婚活をしても病気や障害(障がい)のカミングアウトは不可避
- 働けない男性は、「安定した収入」がなく婚活に参加できない
- ハンディがある女性の需要はある程度あるが、ハンディがある男性への需要はとても少ない
- 厳しい、でも可能性はゼロではない。だから当結婚相談所で戦略的に婚活しましょう
- 誰でも結婚する権利はあります
※検索の結果、多くの方に見ていただけるよう「障害」「障がい」を併記させていただきます。法律名や制度名については、そのまま(例『障害者自立支援法』)用います。